第六話 外反母趾の話


最近、御誂え足袋を注文為さる方の約4割程度の方に、外反母趾が見られます。
良く、外反母趾はきつい靴や合わない靴を履いた為に起きる。
と、言われますが、当店にお見えのお客様で、和服ばかりで一度も靴を履いた事が無い。
と、言う、お客様に外反母趾が見られた事がございます。
私は、外反母趾に限らず、O脚、X脚や内反小趾も、全て"骨盤のズレ"が原因ではないかと考えています。
この見解が正しい事かどうかは専門家にお任せして、背骨の矯正こそが外反母趾を始めとする、骨の異常に対処する方法では無いかと考えています。
当店までお出で頂ければ、私なりの対処法はお奨めしています。
基本は、筋力を付けて骨盤がしっかりと身体の中心に在れば良いのですが、筋力が衰えて、骨盤がズレた時に各種のトラブルが起きると考えます。
これを防ぐ為に、骨盤矯正と首からの背骨の矯正と筋力強化をする訳です。
これで、外反母趾が治せれば特許物でしょうが、恐らく進行を止める程度の事だと考えています。
指の運動は外反母趾にも効果が有ると思います。
下駄や草履で歩く事は外反母趾の方にとって、かなりきつい事では有りますが、 有効な方法と考えます。
当店でも,外反母趾様の既製足袋を作ってはいますが、外反母趾は親指の第一関節が腫れて、徐々にねじれて行きます。
それも、左右同じでは無く、どちらか片方の進行が早いのが普通で、結局、御誂えの足袋で痛く無いように作るようになります。
第一関節が腫れて赤くなっている時は、進行しているときですから、足袋を作るのは控えた方が良いでしょう。
大体、半年で一旦進行は止まります。
その時に、これ以上進行しないために足袋を作っては如何でしょうか。