都会の片隅に佇む小さな足袋屋むさしや
  

むさしやの足袋が出来るまで

 
採寸
お客様にどの足袋をお勧めすれば良いのか?
お客様の足を文木(足袋屋のモノサシ)や巻尺を用いて拝見させて頂きます。

私はこの時に、足のクセ、特徴、トラブルなども見ながら、お客様の使用目的、ご予算などをお伺いいたします。

既製の足袋ならお好みに応じて履き見本の足袋を履いて頂き、補正する箇所が在るのならご説明いたします。
その上で、クセ取り足袋やお誂え足袋をご希望の場合、改めて採寸を致します。

場合によっては私なりの足裏診断も取り入れています。
お誂え足袋の寸法カードはお客様のカルテとして当店で保存いたします。
採寸
 
 
裁断
裁断 既製足袋は基本的には金型で生地を抜きます。

当店では、常に新しい形を追求していく為に金型だけでなく、既製足袋でも紙型から生地を裁断もしています。

お誂え足袋ではお客様一人一人の型紙を作って生地を裁断していきます。

紙型なので注文の度にお客様のご要望で修正する事が出来ます。 この型紙の作り方が足袋職人の腕の見せ所で、何処の誂え足袋屋も履き易い足袋、美しい足袋を研究して競っています。
 
 
縫製

縫製が一か所で1ミリ変わると左右の生地で2ミリのズレが出ます。
5ミリ狂えば一文数の違いになります。
但し、これは足袋屋の常識で、大量生産の足袋といえども誰でもが当たり前に縫っている事です。

東京仕立てでの縫製の違いは、手縫いと各種ミシンを使って足袋生地を引っ張ったり、押し込んだりして形を作っていきます。
ですから、足をフィットするように包み、出来上がった足袋が最後に立体的に見えるのです。

縫製
 
 
仕上げ
仕上げ 足袋生地をいくら、ひっぱたり、押し込んでみてもそれだけで形が整う訳が在りません。

木型に入れて叩いたり、縫い目を叩いたりする事で履きやすく、フワッとした美しい形の足袋になります。